足の形と痛みをわかりやすく解説

ハイアーチ(凹足)とは?
足裏・かかとの痛みや捻挫とは?
「土踏まずが高い」「足の甲が靴に当たる」「足裏の同じ場所にタコができる」「足首を何度も捻挫する」。このようなお悩みには、ハイアーチ(凹足・おうそく)と呼ばれる足の形が関係している場合があります。

ハイアーチは、単にアーチが高いだけで病気というわけではありません。大切なのは、足のしなり、負担の集中、痛みや不安定感を確認することです。
1.ハイアーチ(凹足)とは
ハイアーチとは、足の内側にある縦アーチ、いわゆる土踏まずが高い足の形です。医学的には「凹足(おうそく)」や「pes cavus」と呼ばれます。甲が高く見えるだけでなく、かかとが内側へ傾く、足の外側へ体重が偏る、足指が曲がるといった特徴を伴うこともあります。

ポイント:ハイアーチでも、痛みがなく日常生活に支障がなければ、必ずしも施術が必要とは限りません。一方、アーチが硬く動きにくい場合や、特定の場所へ荷重が集中している場合は、足裏の痛みや捻挫などにつながることがあります。
また、「甲高」と「幅広」は同じ意味ではありません。甲は高くても足幅は細い方がいるため、幅だけを大きくした靴では、かえって靴の中で足が動いてしまうことがあります。

2.なぜ足に負担が集中しやすいのか
足のアーチには、体重を支えながら衝撃を受け止め、次の一歩へ力を伝える役割があります。ハイアーチの中でも足部の柔軟性が低いタイプでは、着地時にアーチが十分にしならず、足裏の接地面積が小さくなりやすい傾向があります。

その結果、体重がかかと、足指の付け根、小指側などへ集中しやすくなります。研究でも、凹足では足底圧が高くなり、足の痛みと関連することが報告されています。
かかとと前足部へ圧力が集まりやすい
着地時の衝撃を分散しにくい
足首の不安定感や捻挫につながることがある

3.ハイアーチで起こりやすい症状

- 足裏・かかとの痛み:かかとや土踏まずへの負担が続くと、朝の一歩目や歩き始めに痛むことがあります。ハイアーチは足底筋膜炎に関連する要因の一つです。
- 足指の付け根の痛み:前足部へ圧力が集中すると、中足骨頭痛やタコ・魚の目につながることがあります。
- 足の外側の痛み・捻挫:外側へ体重が偏るタイプでは、足首の不安定感や腓骨筋腱周辺の痛みが生じる場合があります。
- 甲の圧迫・足指の変形:靴が甲に当たりやすく、ハンマートゥやクロートゥを伴うことがあります。
症状には運動量、靴、柔軟性など複数の要因が関係するため、すべてをハイアーチだけで説明することはできません。
4.ハイアーチになる主な原因

- 生まれつき・体質:両足に同じような高いアーチがあり、長年変化していない場合は、体質的な足の形であることも少なくありません。
- 筋力や柔軟性:足部・下腿の筋肉の働き、ふくらはぎや足底の硬さ、足首・足指の動きが症状に関係することがあります。
- 過去のけが:骨折や重度の捻挫などをきっかけに、足の動きや荷重のかけ方が変わる場合があります。
- 神経・筋肉の病気:凹足に筋力低下、しびれ、つまずき、下垂足などを伴う場合は、神経や筋肉の状態も含めた確認が必要です。
痛みがなければ、形だけを理由に無理に変える必要はありません。片足だけ形が変化してきた場合は、体質と決めつけず確認が必要です。
5.自宅でできるハイアーチチェック
複数当てはまる場合は、荷重が偏っている可能性があります。
- 立った状態でも土踏まずが高く、床につく面が少ない
- 濡れた足で床に立つと、足跡の中央部分が細い、または途切れる
- かかとの外側や前足部だけ靴底が強く減る
- 足指の付け根や小指側にタコ・魚の目ができる
- 足の甲が靴に当たりやすい
- 足首の捻挫を繰り返している
- 足指が曲がっている、または指を開きにくい
注意:足跡や見た目だけでは、足の硬さや実際の荷重位置までは分かりません。このチェックは診断ではなく、専門的な評価を受ける目安です。
6.原因を整理する「詳細な評価(検査)」
オアシス整骨院 池袋東口院では、アーチの高さや痛む場所だけで判断せず、専用の測定機器と身体機能の検査を組み合わせます。感覚だけに頼らず、足の形・荷重の偏り・柔軟性・筋力・安定性を数値や画面で確認し、施術の優先順位を整理します。
① 問診・検査・カウンセリング
症状が始まった時期や変化、過去のけが、生活習慣、仕事・運動・靴との関係を丁寧に伺います。しびれや筋力低下の有無も確認したうえで、股関節・足関節・足部の柔軟性、足のアーチ機能、足指の動き、足裏の感覚を調べます。
② 足形3Dスキャン(形状の確認)
三次元足型自動計測機で、片足約3万箇所のポイントを読み取り、足の形を立体データとして表示します。足長・足幅・足囲だけでなく、甲の高さ、アーチ高、かかとの傾き、左右差など、見た目だけでは分かりにくい特徴を確認します。

③ 足圧測定器「Truefeet(トゥルーフィート)」(荷重の確認)
足の形だけでなく、立っているときに体重がどこへかかっているかを確認します。静止立位での足裏の圧力分布を画面に表示し、かかと・前足部・内側・外側への偏りや、足指が接地しているかを確認します。痛みやタコの位置と荷重の集中が一致するかも重要なポイントです。

④ FPI(Foot Posture Index)による足部評価
FPIは、足部の複数の観察項目を点数化する評価方法です。足が内側へ倒れやすい回内傾向か、外側へ傾きやすい回外傾向かを確認します。3D足型計測や足圧測定と組み合わせることで、足の形と荷重の関係を多面的に整理します。

⑤ 可動性・足趾把持力・片脚立位の確認
足関節、足部、足指、ふくらはぎの柔軟性に加え、足趾把持力計で足指の出力を数値化します。片脚立位では、足部が安定して身体を支えられるか、左右差がないかを確認します。ハイアーチの形そのものだけでなく、実際に足を使う機能を把握するための検査です。

評価の目的:これらの検査は「ハイアーチだから悪い」と判断するためのものではありません。どの部分へ負担が集中し、柔軟性・安定性・靴やインソールのうち、何を優先すべきかを整理するために行います。
病院と整骨院の評価の違い:整形外科では診察や画像検査などにより、骨折・関節疾患・神経疾患等の診断を行います。当院では診断ではなく、足圧、柔軟性、筋力、安定性など、日常の負担に関係する機能面を確認します。医療機関での検査が必要と考えられる場合は、その旨をご案内します。
7.状態に合わせた段階的な施術方針
当院では、ハイアーチの形を無理に平らにするのではなく、痛みの軽減、足裏の圧力分散、必要な柔軟性と安定性の向上を目標に施術を組み立てます。
STEP1:痛みを和らげる
痛みが強い時期には、状態を確認したうえでハイボルテージや超音波コンビネーションを使用します。神経や深部組織へ刺激を加え、痛みの軽減や筋緊張の緩和を目指します。

STEP2:柔軟性と滑走性を整える
ラジオ波温熱治療(SWIMS)や手技を用い、足底・ふくらはぎなどの組織を温めます。硬さを和らげ、足関節や足部が動きやすい状態を目指します。

STEP3:下肢全体の動きを調整する
足関節・足部に加え、必要に応じて股関節や骨盤周囲の柔軟性を確認します。関節の動きや筋肉の働きを調整し、特定の場所へ負担が集中しにくい使い方を目指します。

STEP4:テーピングで反応を確認する
足裏の接地や足首の安定性を補うテーピングを行い、痛みや立ちやすさがどう変わるかを確認します。皮膚の状態を確認し、刺激やかゆみが出た場合は使用を中止します。

インソール・運動による安定化
必要な方には、熱成形する医療用インソール「Formthotics」を使用します。目的はアーチを力で押し下げることではなく、足裏の圧力を分散し、靴の中で足を支えやすくすることです。痛みを伴う凹足に対する足底装具の有用性は、比較試験でも報告されています。

足指・足首周囲・臀部・体幹の運動も状態に応じて行います。筋力低下がある場合は、EMS(グランテスラ)を補助的に用いながら、ご自宅で継続できる運動をお伝えします。

8.医療機関への相談を優先する症状
次のような症状が急に現れた場合は、当院での施術よりも医療機関への相談を優先してください。
- 急激な神経症状:足やすねの急な筋力低下、しびれ、感覚低下、つま先が上がりにくいなど
- 歩行困難:急な痛みや筋力低下によって歩けない、または足に体重をかけられない状態
9.ハイアーチに関するよくある質問
Q.ハイアーチは治りますか?
骨格的に硬くなったアーチを、ストレッチや手技だけで平らにすることは困難です。ただし、柔軟性を保ち、足裏の圧力を分散し、足首の安定性を高めることで、痛みや疲れやすさが軽減する可能性はあります。
まとめ|ハイアーチは「高さ」だけでなく、負担のかかり方を確認しましょう
ハイアーチは、痛みがなければ必ずしも問題ではありません。しかし、足が硬いタイプでは負担が集中し、足底筋膜炎、中足骨頭痛、タコ、捻挫などに関係することがあります。
オアシス整骨院 池袋東口院では、3D足型計測、足圧、FPI、足趾把持力、柔軟性、片脚立位などを確認し、痛みの軽減からテーピング・運動療法・インソール・靴の調整まで、状態に合わせてご提案します。足裏の同じ場所が繰り返し痛む方や、ハイアーチと捻挫・足の疲れの関係が気になる方はご相談ください。
参考文献・情報
- Qin B, et al. Evaluation and Management of Cavus Foot in Adults. J Clin Med. 2022.
- Burns J, et al. The effect of pes cavus on foot pain and plantar pressure. Clin Biomech. 2005.
- Burns J, et al. Effective orthotic therapy for the painful cavus foot. J Am Podiatr Med Assoc. 2006.
- MedlinePlus Genetics. Charcot-Marie-Tooth disease.
※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断に代わるものではありません。










